大会概要

FIFA U-17女子ワールドカップはこのウルグアイ大会で6度目となる。2008年のニュージーランド大会から隔年で開催されており、女子の年代別ワールドカップとしては一番若い世代のためのビッグイベントだ。ここで活躍した選手が次のU-20女子ワールドカップを経て、A代表、世界のサッカーシーンに羽ばたいていくことになる。女子の場合、オリンピックにはA代表で参加することになっているため、若い世代にとっては本格的に国際経験を積むことが出来る貴重な機会だ。

女子サッカー全てのカテゴリーにおいて日本は世界有数の強豪国であり、その名に恥ずかしくない戦績を残しているが、特にこの年代では部類の強さを誇っている。ここまでの5大会で優勝一回、準優勝二回、ベスト8が二回。優勝回数こそ二回の北朝鮮に及ばないものの、これまで26試合して21勝3分2敗という圧倒的な数字を叩き出している。2010年大会のグループリーグでスペインに、2014年大会の準々決勝でガーナに敗戦した以外は黒星なし。引き分けも決勝トーナメントでPK戦による敗退となった3試合のみで、通算成績で2位に位置する北朝鮮(27試合15勝8分4敗)を圧倒している。

この大会で活躍した選手の多くが上のカテゴリーに進んでも主力として成長していくことになるのだが、特に現在の高倉麻子監督率いるなでしこジャパンの中核を担っているプレイヤーはこの大会を経験しているメンバーが多い。エースとして君臨している岩渕真奈(2008)は15歳で出場、大会MVPとなっているし、池田咲紀子(2008)、高木ひかり(2010)、田中南美(2010)、横山久美(2010)、猶本光(2010)、三宅 史織(2012)、増矢 理花(2012)、隅田凜(2012)、清水梨紗(2012)、籾木結花(2012)、長谷川唯(2012、2014)、北川ひかる(2014)、市瀬菜々(2014)、長野風花(2014、2016)、南萌華(2014、2016)、宮澤ひなた(2016)、遠藤純(2016)といった面々が国際的なキャリアをこの大会でスタートさせている。U-17日本女子代表チームの戦いぶりはもちろん、将来の女子サッカーを背負って立つ存在を探す、という意味でも注目したいところだ。